学生時代は芸大で油絵を専攻していた私。
芸大というと、卒業後は一般企業に就職せず、アーティストになるイメージもあるかもしれませんが、実際には多くの卒業生が、普通に就職しています。
今回は、卒業後の進路がいまいち想像できない、芸大生のその後について書いてみたいと思います。
芸大といっても学部や学科により様々
芸大と言っても、たくさんの学部や学科があります。
音楽学部だと、ピアノやバイオリンに声楽・・・。美術学部だと、デザインや油絵に、彫刻・・・・。デザインの中にも環境デザインやプロダクトデザイン等、数多くの専攻があります。
上記以外に、舞台芸術や建築、写真なんかも学べるような大学もあります。
デザインや建築は、卒業後の進路がイメージしやすいのですが、いまいちイメージできないのが、絵画や彫刻専攻の方だと思います。
こんな本まであるし・・・・(^^;)
私自身も学生時代、芸大に行きたいと言ったら、就職できないから辞めておきなさいと親や祖父母から反対されていました。当時私の周りには、芸大に通っている人の情報が少なかった為、勝手なイメージが先行していたようです。
芸大は就職できます!しかも私個人の感覚では、一般大学より有利なんじゃなかと感じています。
芸大に入ると就職に有利
なぜ芸大に入ると就職が有利になるかというと、一番の理由が
競争率が低いから
例えば総合職で就職しようと思うと、大企業の場合、ものすごい倍率になります。その為大学のランクで、書類選考すらも通らない事が多々あります。
でも芸大で絵画やデザインを学んできた人は、デザイナーや商品開発等、総合職以外のクリエイティブ枠でエントリーする事が可能です。
このクリエイティブ枠は、基本的には芸大や美大出身の人しかエントリーできないし、案内もこないので、一般の職種より競争率が低くなります。
仮に選考で、クリエイティブ採用の無い会社でも、クリエイティブな感覚は仕事をする上で必要なので、面接で興味を持ってもらえる事が多かったです。特にメーカーの場合、高確率で書類選考は通過しました。
また芸大(学科)によっては、企業に紹介状を書いてもらえる場合もあります。私が通っていた大学もデザイン学科の人は、先生に紹介状を書いてもらい、2次選考ぐらいまでは余裕で通過できる状況でした。
これ本当にうらやましい・・・、同じ大学なのに何故!?と感じていました。
こんな感じで、人とは違うクリエイティブな感覚を持っている芸大生は、企業から重宝され、就職時も有利なのです。
芸大生の就職先について
では実際、芸大生がどこに就職してるかというと
- メーカーの商品開発(企画)やデザイナー
- アパレル会社のデザイナー
- ゲーム会社
- 広告代理店(クリエイティブディレクター)
- 建築やインテリア関連
- 教師(美術)
客観的に見ても、それなりにいい会社に就職しているなと感じます。
私も卒業して最初の就職先は、文具メーカーの商品企画でした。企画系の仕事は、芸大生に人気の就職先ですし、採用されている人のほとんどが芸大卒でした。
芸大生は基本ものづくりが大好きです。
その他油絵や日本画選考の人だと、美術教師も人気でした。
美術学部の人の多くが、もしもの備えに、教員免許や学芸員の資格を取っていました。
教員免許の取れる大学を選ぶと、その後の進路が広がります。
デザイン学科の人は、広告代理店や、家電メーカー、ゲーム会社等が人気の就職先で、企業に就職する人がほとんどでした。
こんな感じで、本人の頑張り次第でその先の進路は、様々な可能性があるのです。
なので就職したい人に、私は自信を持って芸大をおすすめします。なんなら自分の子供にも芸大に行って欲しいと考えていて、デッサンを教えているぐらいです。
芸大と聞くと、未知の世界に感じる方もいらっしゃると思いますが、その後の進路は、意外と堅実な道を選ぶ人も多いという私個人の実感です。